2012年4月16日月曜日

ワクチン導入前に流行は下火に。。。 - ☆kenkoumania☆ - 楽天ブログ(Blog)


今回は、「患者よ、癌と闘うな」「あなたの癌は、がんもどき」の、近藤誠先生の「医原病」より、一部抜粋です。 


英国における結核死亡率 19世紀後半からほぼ直線的に減少が続いており、医療における偉業であるはずの結核菌の発見、抗菌薬やBCGワクチンの開発・導入が、結核死亡率の減少になんら寄与していないようにみえる。

死亡率を減少させた第一の理由

結核に対する化学療法の有効性は、英国で行われたストレプトマイシン使用群と非使用群とを比べるくじ引き試験によっても示されている。
(BMJ二巻、45P、1948年世界ではじめてのくじ引き試験)
ストレプトマイシンを使用しないグループでも、少なからぬの患者が安静だけで症状の改善をみた。
つまり結核でも自然治癒があります。
化学療法のない時代でも、自然治癒力に影響を与える諸因子しだいで、結核で死亡したり治ったりしていたのでしょう。

要するに化学療法は有効であっても、歴史の流れのなかで見ると、化学療法が英国での死亡率を大幅に減じたのではない。
栄養状態、衛生状態、ライフスタイルなどの変化が大きく影響している。

日本にストレプトマイシンが導入されたのは、朝鮮戦争が勃発して経済復興に拍車がかかったのと同じ1950年。その後経済成長を続けていて、栄養状態や衛生状態が大きく変化した。かりに日本に抗菌剤がいっさい入ってこなくても結核死亡率は自然に減っていたことでしょう。

英国では、BCGを導入する前に結核死亡率が下がってきており、BCG導入に意味がなかったことはほぼ確実です。
BCGを一切導入しなかったオランダの結核死亡率は、他のヨーロッパのどの国より低かった。

インドで30万人対象にしたBCG接種の有効性を調べるくじ引き試験、15年間観察、接種群の結核発生率は非接種群と変わらなかった(Indian J Med Res110巻56P1999年)

ただ、乳幼児では発生率が21~27%ほど減っているようにみえる(統計的に有意な差はないので減ったとは結論できません)

仮に乳幼児に有効として、、この結果を日本の結核発生数に当てはめて計算すると、1994~1996年にかけて9歳以下での発生数は654人でした。


生活sutuationsを演技

一年にすると220人ほど。BCG接種のおかげで25%ほど減ってその数になったとすると、接種しなかった場合には300人程度発症したことになる。
結核で死亡した子はその間、3人、一年に一人。
220人発症してもほとんどが治っているわけです。
BCG接種をやめて発症がかりに300人になっても、死亡はやはり一人か二人でしょう。
これで現在のように、毎年100万人以上を対象にしてBCG接種を続けていく意味があるのかどうか?

このようなことから、政策上の課題は、いつBCGをやめるかにうつっています。
すでにスウェーデン、旧西ドイツ、オーストリア、イスラエル、スイスなどで中止され、米国では昔から接種を行っていません。

日本でも、『結核』という教科書を書いている泉孝英京大教授も「有効という確たるデータはない。信仰みたいにやっているだけ。税金の無駄遣いだと、僕は前から言っている」(アエラ1996.7/31号)と述べているように、以前から反対論は根強い。

かりに小児に対し有効であるとしても、小児結核の感染源の多くは、身近な家族です。
家族に保菌者がいる高危険群や、高発生地域で接種をすればよく、全員を対象とする必要はありません。
またBCGを接種していると、感染を疑ったときツベルクリン反応をしても、近時感染したのかどうか判断が難しくなるという欠点がある。
集団感染時に感染ルートの解明を容易にするためにも、接種の中止こそ検討すべきです。

このような状況なのに、結核専門医が厚生省に推言し「結核緊急事態宣言」が出され中止に触れていなく、「乳幼児期における初回接種については......さらに充実していくことが重要」とあり、無条件で接種を肯定し、続行する構えです。
これでは先進国の趨勢や、日本における反対論を無視している強引さからも専門家や行政が、自分達の仕事を確保する目的で提言や宣言をだしたことが推認できる。


低悪性度の発熱で温度

フォト
米国における麻疹、猩紅熱、結核、チフスの死亡率 どの感染症による死亡率も、抗菌薬やワクチンの導入前に下がっています。
英国同様、アメリカでも経済力が向上して死亡率を大きく下げたと推測できる。
経済力が上がって栄養状態がよくなれば、自然治癒力が強化され、衛生状態がよくなれば感染の機会自体が減るのでしょう。
麻疹に関しては英国にも統計があり、1910年(100万人あたり1100人程度)を過ぎてから死亡率が急激に下がって、ワクチン接種される以前にはすでに(グラフではほぼ数人程度)ほとんど死ななくなってなっていた。

ただ、感染症にたいし、医療がまったく意味がないと考えるのもいきすぎです。
たとえば、細菌性の髄膜炎にかかって意識不明の危篤の人に対し、抗菌薬を使うとめきめき回復してくるおとがあります。
重篤な肺炎や敗血症も抗菌薬が必須である場合でしょう。
そして自然治癒力が及びそうもないほど重篤であれば、抗菌薬が必要な場合といえます。

なぜ意見がわかれるのか

小児科医のワクチンにたいする評価はまちまちで、留意しなければいけないのは、有効性を何で測るかによって、同じワクチンが有効になったり無効になったりすることです。

そうなる理由はどうやら、副作用に対する見解に違いがあるからです。

たとえば、麻疹ワクチンも他のワクチン同様、様々な副作用があります。
脳炎が100万人に一人程度、アナフィラキシー反応も生じます。
1975年以来、副作用による死亡や重篤障害が生じたのは、正式に認定された分で100人以上になります。(なお報告もれ、認定もれの問題も残る)

この頻度を高いとみる医者はワクチン接種に慎重になり、低い頻度であると考える医者たちは接種に積極的になる図式があるようです。
その違いはどうやら人生観のようなものに根ざしているようで、近い将来には解決しそうにありません。

したがって、ワクチンを打たせるかどうか、親達の判断が重要になります。
発病を減らすことが大切なのか、それと引き替えに低い頻度とはいえ、重大な副作用になる可能性を甘受するのか、という判断が迫られているわけです。


貧血H5 N1

とすれば正確な情報提供がなければなりませんが、厚生省が親向けに配っている「予防接種と子供の健康」というパンフレットをみると、「必ずうけておきましょう」とあるのですが、前途したアナフィラキシ反応にはふれていません。
呼吸、循環不全をともなうアナフィラキシー反応は1996年だけで30件の発生がみられています。(厚生省予防接種後副反応報告集計)
そしてアナフィラキシー反応の原因は、どうやら麻疹ワクチンに含まれるゼラチン成分らしいとして、メーカーはゼラチンを含まないワクチン製造に踏み切りました。(全部のメーカーが足並み揃えたのは1998年11月)

意義を見出せないワクチン接種

そういうことを知ってみると、前途したパンフレットの「必ずうけておきましょう」という文言はとても危険であることがわかるでしょう。
これでは厚生省が必要な情報を提供してきたとはとてもいえません。

ワクチン接種に当たっている医者たちが同じ事をしていなければよいのですが、日本の麻疹ワクチン接種者が90%以上にのぼることをみてみると、親達は必要な情報を得ていない可能性があります。

ただし、栄養状態や衛生状態が向上した日本においても、心臓や呼吸器に病気をもつなどして体が弱い子は、麻疹ワクチンを接種する意味があるように感じます。
その場合には、医者は子供の状態を良く観察しながら、慎重に接種しまければなりません。(カナダなどではそのようにしています)

ところが、心臓、腎臓、肝臓などの病気がある子や、痙攣発作の既往がある子は、厚生省の基準ではワクチン接種の「要注意者」になっています。
「接種適否の判断を慎重に行い、注意して接種すること」となっていますから、後難をおそれる医者は尻込みしてしまい、まず接種してくれない。
したがって、現在日本で接種されているのは、そもそもワクチン接種の必要がない丈夫な子がほとんどで、副作用が生じるのもワクチン接種の必要がなかった子、となっているわけです。

このように考えていくと、現在日本で接種されているワクチンのほとんどに意義を見出すことができなくなりそうです。
ただ、本書はワクチンの解説書ではないので、各ワクチンの説明は他に譲りたいと思います。

この章は、は、生物兵器にもなるワクチン、ポリオウィルスも絶滅へ、ウイルスに抗菌薬は効かないのに、O157と抗菌薬、抗菌薬から身をまもるには。。。。

その他の章は


期待と信頼が引き起こす医原病
切らなくても生存率は同じ
特効薬の効果を検証する
健康診断は安心をもたらすか
いつわりだらけのがん検診
成人病に薬物治療は必要か
医者が増えれば病気も増える


最後のこの章ちょっと紹介

知識に乏しい権威たち
患者が減れば死活問題
学問や論理をねじまげて頂点に
なんでもありの医学界
厚生省は何をしているのか
権威を批判できないジャーナリズム
広告主の意向でしゃべる権威たち
人口減なのに医者は増える
医療機関には近づかないのが一番

など。

あとがきより

医者になってこのかた、医療に対する見方はずいぶん変わりました。
医療行為が人々に役立つ場合が、以前思っていたよりずっと少ないことに気付いてきたのです。
しかし世の中の人々は、医療の価値を実際以上に評価しているようにみえます。
そのゆえでしょう、ちょっとしたことでもすぐ医療機関にかけこんで、挙句に副作用や後遺症に悩まされている方が実に多い。
 ことに問題だと思うのが、職場の健診、人間ドックなど、無症状のときにうける検査です。どう調べてみても、それらが人の健康状態を向上させたり、寿命を延ばすという根拠やデータを見出すことができません。
それなのにどうして人間ドックや健診というシステムが用意され、それを受ける人たちが絶えないのか。論理的に説明がつかない現象です。
「異常がないことを確認できると安心できるし」という考え方もあります。
しかし実際には、本書で述べた仕組みによって、なにか異常を指摘されることが大部分です。
「病気」と診断されたら、医者のすすめで治療に突入させられ、検査値の高低に一喜一憂する人生が待っています。
そして薬の副作用で体調を崩される方も少なくない。
健診や人間ドックは不要というより、害を撒き散らしています。

これはほんの一例ですが、本文のように専門家たちは、医療行為の多くが不必要であることを公言しないどころか、根拠がない医療行為を社会にむかって喧伝するのに大忙しです。
これでは医療のとりこになる人がますます増え、医原病という医療による被害も増大する一方です。それでみかねて、本書を著すことにしました。


本書が、医療従事者やその卵達が抱いている夢を、かなり打ち壊す結果になるであろうことが予想されます。
執筆に際し、それが一番心苦し点でした。でも、医療従事者が根拠のない夢をいだいていると、患者や社会が迷惑することになります。本書を読まれればわかるように、役にたつ医療行為もたくさんあります。
そこを大事にして、不必要な医療行為をしないこと。それが、今あらためて医療従事者に求められていることです。

本書によって読者が、医療行為の要不要を少しでも見分けられるようになることを願っています。



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