ドーナッツ、ハンバーガーがうつ病のリスクを上昇!?
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ドーナッツ、ハンバーガーがうつ病のリスクを上昇させる!?
食事は、心臓病やがんなどの身体の病気だけでなく、うつ病などの心の健康にも影響するようです。
ファーストフードやドーナッツ、菓子パンを多く食べる不健康な食習慣は、うつ病のリスクが上昇させるかもしれません。
焼き菓子(ドーナツ、マフィン、クロワッサン、ケーキ、菓子パンなど)およびファーストフード(ハンバーガー、ホットドッグ、ピザなど)を食べる習慣は、うつ病のリスクのかなり増加につながるようだと、新しい研究が示しています。
加えて、別の研究が、うつ症状を示す動物に卵を食べさせることで、症状が改善したと報告しました。脳内の特定のアミノ酸を増やすことで、動物を元気にしたようです。
うつ病の患者は世界中で 1億2100 万人ともいわれますが、うつ病の発症に対する食事の影響はほとんど分かっていません。
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以前の多くの研究が、ビタミンB群、n-3不飽和脂肪酸を含む、特定の栄養素が予防に役立つと示唆しています。さらに、地中海式食事法のような健康的な食習慣もうつ病の発症リスクを下げるようだと示されています。
最初の研究はスペインのナバラ大学のアルムデナ・サンチェス-ビジェガス(Almudena Sanchez-Villegas)氏らが、Public Health Nutrition誌3月15日号に発表したものです。
「この結果は、ファースト・フードを食べる量が増えるほど、うつ病のリスクは大きくなると示した」とビジェガス氏は言います。
この研究では、うつ病の診断を受けたことがなく抗うつ剤の使用もない 8,964 人を平均 6. 2 年間追跡したデータを分析しました。この人々はSUNプロジェクトと呼ばれる疫学研究の登録者です。
追跡期間に 493 人がうつ病の診断を受けたか抗うつ剤を服用し始めました。
研究開始時に回答した食物摂取頻度アンケートの回答に基づいて、ファーストフードなどの摂取量で人々を5つに分けて比較しました。
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ファーストフードを多く食べる人ほど、うつ病のリスクが増加することが分かりました。最も多く食べていたグループは、ほとんどか全く食べない人々と比べ、うつ病を発症するリスクが 36 パーセント増加することを発見しました。
他の食品の摂取量で調整しても、この結果は変わりませんでした。
菓子パンやドーナッツ、ケーキなど市販の焼き菓子を食べることにも、同様の傾向がみられました。
「少量でもこれらを食べると、うつ病を発症するリスクが統計的有意に上昇した」と、この研究者は報告しています。
少量か多量かを問わずこれらの食品を食べる人々は、ほとんどか全く食べない人々と比べて、うつ病の発症リスクが 38 パーセント増加しました。
この研究では、ファーストフードまたは市販の焼き菓子や菓子パンをたくさん食べる人々は、独身で、運動量が少なく、喫煙者で、週に45時間以上働き、不健康な食習慣を持つ傾向がありました。
不健康な食習慣とは、野菜や果物、ナッツ類、魚介類、オリーブ油が少ないなどを意味します。
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今回の結果は、2011年に PLoS One 誌に発表した SUN プロジェクトの結果と一致します。 2011年の研究は、1万2,059 人のうちの 657 人がうつの診断を受けた、ファーストフードの摂取はうつ病のリスクを 42 パーセント増加させると示しました。
「さらに研究が必要ですが、これらの食品は、身体と精神の両方の健康に影響するので、摂取を制限するべきだろう」とこの研究者は述べています。
もう一つのネズミ(ラット)の研究は、九州大学大学院農学研究院の古瀬充宏(Mituhiro furuse)教授らが、日本畜産学会で29日に発表しました。
活動が低下するなどうつ病の症状を示すネズミに、1カ月間、鶏卵を液状にしたものを食べさせた後に、泳ぎ続ける時間を測定しました。
卵を与えないネズミはすぐに泳ぐのをやめてしまったのに対して、卵を与えたネズミは 3 割程度長く泳ぎ続けました。
卵を食べたネズミの脳では、前頭前野と呼ばれる脳領域でトリプトファンというアミノ酸の量が増えていました。トリプトファンは、うつ症状を緩和する自然の向精神剤ともいわれる、神経伝達物質のセロトニンの材料となります。
「この結果は食事の重要性を示しています。うつ病は薬物治療が一般的だが、食事(栄養)の改善によって薬を減らせるのではないか」と古瀬教授は話しています。
健康的な食習慣は、うつ症状の予防や改善を含む精神衛生を向上させるためにも有益であるようです。
3/31/2012
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